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お祝いの席で失敗しない!知っておきたい「忌み言葉」と「重ね言葉」のマナー


結婚式、出産祝い、新築祝い、開店祝いなど、人生の節目となるおめでたい席。心からのお祝いの気持ちを伝える際に、最も気をつけたいのが「言葉選び」です。

日本語には、古くから言霊(ことだま)という考え方があり、特定の不吉な出来事を連想させる言葉を避ける文化があります。悪気なく使った一言が、マナー違反として相手を困惑させてしまうことも少なくありません。

この記事では、お祝いのシーンごとに避けるべき「忌み言葉」と、ついつい使ってしまいがちな「重ね言葉」を具体的に解説します。相手に喜ばれるスマートなメッセージ作成にぜひお役立てください。


1. なぜ「忌み言葉」と「重ね言葉」を避けるべきなのか?

まずは、なぜこれらの言葉がタブーとされているのか、その理由を整理しましょう。

  • 忌み言葉(いみことば): 「別れ」「不幸」「衰退」などを連想させる言葉です。お祝いの席の明るい雰囲気に水を差し、縁起が悪いとされるため避けられます。

  • 重ね言葉(かさねことば): 「ますます」「たびたび」など、同じ言葉を繰り返す表現です。「繰り返す=再婚(結婚祝いの場合)」や「不幸が重なる(弔事の場合)」を連想させるため、慶事では特に注意が必要です。

現代ではあまり気にしないという方も増えていますが、年配の方や礼儀を重んじる場では、最低限のマナーとして押さえておくのが大人の嗜みです。


2. 【シーン別】これだけは避けたい忌み言葉リスト

お祝いの種類によって、避けるべきキーワードは異なります。

① 結婚祝いで避ける言葉(別離・再婚・終焉)

結婚は「一生に一度」であることが望ましいため、離れ離れになることや、繰り返しを連想させる言葉は厳禁です。

  • 別れを連想: 別れる、離れる、切れる、終わる、去る、破れる、飽きる、捨てる

  • 不幸を連想: 壊れる、倒れる、冷える、亡くなる、病む

  • その他: 最後に、終わりに(披露宴の挨拶などでは「結びに」と言い換えます)

② 出産祝いで避ける言葉(短命・虚弱)

赤ちゃんの健やかな成長を願う場では、生死や健康を損なう言葉に敏感になります。

  • 避ける言葉: 切れる、落ちる、流れる、失う、死ぬ、苦しむ、薄い、弱い、早い(早世を連想)

③ 新築・開店祝いで避ける言葉(火災・倒産)

建物や事業に関するお祝いでは、「火」や「衰退」を連想させる表現を徹底して排除します。

  • 火災を連想(火、赤): 焼ける、燃える、火、赤い、煙る、灰、焦げる

  • 衰退・倒産を連想: 傾く、潰れる、閉じる、倒れる、流れる、枯れる


3. 要注意!ついつい使ってしまう「重ね言葉」

日常会話では「丁寧な表現」として使われる言葉も、お祝いのメッセージ(特に結婚祝い)では控えましょう。

種類具体的な重ね言葉
頻度を表す言葉たびたび、しばしば、重ねがさね、度々、再三
継続を表す言葉ますます、いよいよ、くれぐれも、日々、次々
繰り返しを連想返すがえす、わざわざ、二度三度、またまた

【言い換えのコツ】

  • 「ますますご発展を」→「より一層のご発展を」

  • 「日々精進します」→「毎日精進します」

  • 「重ねてお礼申し上げます」→「深く感謝申し上げます」


4. 数字にまつわるマナー「忌み数字」

言葉だけでなく、贈り物やご祝儀の「数」にも注意が必要です。

  • 「4」: 「死」を連想させるため。

  • 「9」: 「苦」を連想させるため。

  • 偶数: 結婚祝いでは「割り切れる=別れる」として避けられます(ただし「8」は末広がり、「2」はペアとして許容されるケースもありますが、奇数が基本です)。


5. 【実践】お祝いメッセージをスマートに書くポイント

忌み言葉を避けつつ、温かいメッセージを作るための具体的なステップをご紹介します。

ステップ1:句読点を使わない(結婚祝いなど)

実は、結婚祝いのメッセージカードや招待状の返信では、句読点(、。)を使わないのが正式なマナーです。「終止符を打たない」「区切らない」という意味が込められています。

  • 対策: 句読点の代わりに「スペース(空白)」や「改行」を使って読みやすく整えます。

ステップ2:ポジティブな表現に変換する

「〜しないでください」といった否定的な言い回しよりも、「〜を願っています」という肯定的な表現を選びます。

ステップ3:忌み言葉が含まれていないか再確認

書き終わった後、特に以下の漢字が含まれていないかチェックしましょう。

  • 「忙」:心を亡くすと書くため、お祝いの席では「ご多忙」ではなく「ご多用」を使います。


6. まとめ:マナーを守って心からのお祝いを

「忌み言葉」や「重ね言葉」を避けることは、単なる形式的なルールではありません。「相手を不快にさせたくない」「幸せがずっと続いてほしい」という、送り手の深い配慮のあらわれです。

  • お祝いの種類に合わせたタブーを知る

  • 重ね言葉は「一層」「さらに」と言い換える

  • 句読点や数字にも気を配る

これらのポイントを意識するだけで、あなたのメッセージはより一層丁寧で、品格のあるものになります。大切な方の門出を、完璧な言葉選びで華やかに彩ってあげてくださいね。




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